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フィットネスクラブ・スポーツジム会員管理で与信管理って必要なの?~基本的な考え方と、課題、効果についてもご紹介~

昨今のフィットネスクラブ・スポーツジムを取り巻く課題の一つとして、安定的な会費収入のための入会数確保と維持継続に加え、スタッフ人材確保の難しさも大きく取り沙汰されるようになりました。システム導入による業務効率化は当たり前の時代ですが、与信管理という考え方を会員管理システムに当てはめることにより更なる効率化を図り、安定収入、少人数オペレーションといった課題解決へ結びつけるポイントを解説します。

与信管理とは?

「与信」とはなんでしょう?普段の生活の中では聞き慣れない堅い響きの言葉ですが、ここで言う与信とは、文字通り「相手に信用を与える」という意味の金融用語のひとつです。

ビジネスの世界では、製品やサービスをお客様に提供後、その対価が現金化されるまでのことを与信と言いますが、その代金や料金を回収できるかどうかは確実ではなく、常にリスクを伴います。ごく簡単に言いますと、このリスクを継続的に注視し、極力損失を抑えながら回収できるよう管理していく事を「与信管理」と言います。

常に現金取引するということでない限り、多かれ少なかれ与信管理は発生するもので、そのリスクを低減し利益を確保することが、業績を向上させ、盤石な営業基盤の構築につながります。

フィットネスクラブ・スポーツジム会員管理でも与信管理?

かなり堅い滑り出しとなりましたが、フィットネスクラブ・スポーツジムにおいても与信管理は重要になってくるのでしょうか。

お客様である会員様や取引先企業様とは既に与信取引を行っているはずです。
最も大きな収入源である会費収入で見てみると、多くのフィットネスクラブ・スポーツジムでは銀行口座引落、または現金支払いといった回収手段が現在も主流であるように見受けられます。
口座引落の場合、残高不足により回収できないケースも有り、毎月の未回収額は会費全体の数パーセントを占めることも珍しいことではありません。また、この会費未回収が積み重なれば、そのまま規約退会につながる恐れもあり、数か月分の会費だけが未回収のまま残されるという事態も招きかねません。これらは、言い換えれば、適切に与信管理できていないことに起因しているとも考えられます。

会費引落先としての銀行口座は教えて貰ったけれど、そこに必ず残高が存在し、毎月引落ができる約束を取り付けたわけではないのです。
与信管理のもと、よりリスクを排除した与信取引を行えば、会費の回収率は向上し、未回収会費の督促業務に費やす時間を短縮することにもつながり、そこにスタッフの時間を割く必要も無くなるのです。

取り組みやすい与信管理とその効果とは?

では、具体的に、フィットネスクラブ・スポーツジムで比較的簡単に取り組むことができ、回収効果や業務改善効果が望める与信管理とはどういったものが考えられるのでしょうか。
仮に、与信管理を自社で行うには、会員様の信用情報を収集し、先行き予想を行いながら方針を決定していく必要が有りますが、本格的にこれらを行うとなれば、それなりのスタッフと時間が必要となります。
これは現実的な選択とは言えませんが、だからといって「与信管理はやめましょう」とはなりません。

自社で与信管理できないとなれば、アウトソーシングするつもりで、他社に任せてしまうのも一つの手段です。
餅は餅屋のことわざにもありますが、物事には専門家がいますので、それぞれの専門家に任せてしまえば目的を達することができます。ここでポイントとなるのが、余計なコストや時間、人材は極力掛けずに、効果が上がるものでなければならいなという点です。

取り組みやすい例を挙げますと、会費は会員様が所有するクレジットカードで支払っていただく、というのも一つの手段です。クレジットカードであれば、信販会社にて与信管理がなされており、その支払いは信販会社が建て替え、会員様への請求は信販会社が行います。
信販会社によっては、クレジットカードにて毎月継続決済を行うサービスを展開しているところも有りますので、従来の銀行口座引落の代替手段になります。
クレジットカードでの会費支払を導入する場合、申込段階でも業務の効率化が図れます。
通常、会費支払の申し込みは、施設店頭で会員様ご本人に申込用紙をご記入頂き、これをスタッフが然るべき金融機関に提出する流れで手続きを進めるのが一般的です。

これが、クレジットカードであれば、WEBサイトから会員様ご本人が、継続決済の申し込みを行うことで完結するサービスも提供されています。WEBサイトでの申し込みができない方に対しては、契約用の専用端末を用いることにより、クレジットカードを読み込ませるだけで、その場で与信が得られ、それをもって継続決済の申し込みが完了するサービスも有ります。

つまり、これらサービスを活用することにより、
 ・決済の申し込みは、会員様ご本人が実施し、スタッフの手間は発生しない
 ・申込用紙記入の手間や、送付に掛かる時間を短縮できる
 ・会費の支払いは信販会社から行われ、未回収のリスクを軽減できる
といったメリットが生まれます。

これら業務に携わるスタッフにおいては、従来掛かっていた時間を別の業務に振り向けられますので、業務効率化だけでなくサービスの質の向上に取り組むといったこともできるのです。

フィットネスクラブ・スポーツジム会員管理に与信管理を組み込む

会員管理システムには、様々な機能が用意されていますが、信販会社が用意するクレジットカードを基本とした各種決済サービスと連携すれば、会員様の入会から毎月の会費請求に至るまで、一貫した決済サポートを行うことが可能となります。
弊社が提供する会員管理システムi☆Memberでは、WEBサイトから入会を受け付け、その際に会費決済方法としてクレジットカードを選択する事により、信販会社にカードの登録ができる仕組みを提供します。これら決済方法を含めた入会情報は、そのまま会員管理システムに取り込まれますので、会員様、スタッフともに余計な手間を掛けることなく、入会業務をスムーズに完結することができます。

与信管理は信販会社が定期的に行いますので、その審査結果を会員管理システムに連携することで会費収入を安定化させることも可能です。
また、この仕組みの副次的なメリットとして、カード情報漏洩の危険性が無いという点が挙げられます。個人情報の最たるものの一つであるクレジットカード情報は、あくまでも信販会社が保有することとなり、フィットネスクラブ・スポーツジムでは管理する必要が有りません。つまり、セキュリティ面でのリスクを自社が抱え込むことなく、安全に与信取引を行うことができるという訳です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
フィットネスクラブ・スポーツジムにおいて、会費収入は施設運営の根幹に係る部分であり、取り組み方によっては、収入の安定化を図るだけでなく、会員サービスの向上や、スタッフの業務効率化など、その効果は幅広いものであることを感じて頂けたのではないでしょうか。

SNSやサブスクなど、一般の個人がWEBサービスを利用する機会は以前と比べ物にならないほど多くなりました。それに伴って、スマートフォンやパソコンでの各種申し込みや契約など、当たり前に行う世の中となり、WEBサイトから入会申し込みを行う抵抗感も随分低いものになっていると感じます。今回は、会員管理システムに与信管理という考え方を持ち込むだけで、安定的な施設運営につながる考え方をご紹介しましたが、普段課題として感じていながらも、なんとなくそのままにしている業務を見直すためのご参考になれば幸いです。

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