ブログ方法・手法

フィットネスクラブにおける退会理由と対策 継続施策も解説

フィットネスクラブは健康維持や美容、ストレス解消のために多くの人が利用する人気施設です。しかし、現実には「入会したものの続かずに退会してしまった」という声も少なくありません。業界全体で退会率の高さが課題とされる中、その原因を正しく理解することは非常に重要です。本記事では、「会員様側の退会理由(原因)」「フィットネスクラブ側の退会理由(原因)」「フィットネスクラブ側が取るべき継続施策」という3つの切り口から、退会に関する課題を深掘りしていきます。

会員様側の退会理由(原因)

会員様がフィットネスクラブを退会する理由は多岐にわたります。ここでは主に5つのパターンを見ていきましょう。

1)時間が確保できない
最も多い理由は「通う時間がない」というものです。仕事や育児、家庭の用事などに追われ、当初の計画通りに利用できずに退会を決意する方は非常に多いです。特に平日の夜や休日の午前中など利用者が集中する時間帯は混雑も重なり、「行きたいけれど行けない」という心理的なストレスや、行けない日が続くと「どうせまた行けないだろう」という諦めの感情、モチベーションの低下から退会を決断する大きな引き金となります。

2)費用に見合わないと感じる
月額制のフィットネスクラブは、利用頻度が減れば「元が取れていない」と感じやすくなります。特に週1回未満しか利用できなくなった場合、1回あたりの費用換算が高くなり、家計を圧迫していると感じて退会する人が多いです。

3)効果を感じられない
ダイエットやボディメイクを目的に入会したものの、数週間〜数か月で思うような効果が出ないと「自分には合わない」と判断して退会してしまうケースがあります。正しい運動法や食事管理が伴わないことが大きな要因です。

4)通うのが面倒
立地の不便さも退会理由の大きな一因です。自宅や職場から距離がある、駐車場が混んでいる、公共交通のアクセスが悪いなど、「行くまでに労力がかかる」ことは長期的に大きなハードルになります。

5)雰囲気や人間関係のミスマッチ
ジムには利用者層のカラーがあります。若者中心で落ち着かない、シニア層ばかりで浮いてしまう、スタッフやインストラクターと相性が合わないなど、居心地の悪さを理由に退会する方もいます。

会員様が感じる「時間がない」「効果が出ない」といった理由は、実はフィットネスクラブ側のサポート不足や環境面の課題とも密接に関わっています。つまり、退会は個人の問題だけでなく、運営側の仕組みによっても大きく左右されるのです。

フィットネスクラブ側の退会理由(原因)

会員様だけでなく、運営するフィットネスクラブ側にも退会を招く要因が存在します。退会理由の事例として、5つのパターンを見ていきましょう。

1)サービス提供の一方通行
入会時の説明や初回オリエンテーション以降、十分なフォローが行われないケースがあります。「放置されている」と感じた会員様は、モチベーションを保てず退会を選択される方が目立ちます。

2)施設の不満
マシンの故障が放置されている、清掃が行き届いていない、更衣室やシャワーが混雑しているといった施設面の不満は、退会につながりやすい要因です。

3)スタッフ対応
スタッフの接客態度や指導力も退会に直結します。挨拶がない、質問に対する対応が曖昧、知識不足で的確なアドバイスがもらえないといった点は、信頼を損ないやすいです。

4)プログラムやメニューの単調さ
常に同じスタジオプログラムやマシン利用のみだと、会員様が飽きを感じてしまいます。成長を実感できないまま退会するケースは少なくありません。

5)コミュニケーション不足
会員様の目標や状況を把握する機会を設けず、ただ「施設を提供するだけ」になってしまうと、フィットネスクラブと会員様の関係性が希薄になり、退会率が高まります。

こうしたフィットネスクラブ側の課題は、放置すれば会員様の不満や退会率の上昇につながります。しかし裏を返せば、原因を正しく把握し改善へとつなげれば、継続率を大きく高めるチャンスにもなります。

フィットネスクラブ側が取るべき継続施策

退会理由を把握するだけでなく、改善する取り組みが求められます。具体的な継続施策を解説いたします。

1)習慣化サポートの強化
会員様が「時間がない」と感じるのは、習慣として定着していないからです。予約制レッスンや通いやすい短時間プログラムを提案することで、日常生活に組み込みやすくなります。

2)利用頻度に応じた料金プラン
利用頻度に応じた柔軟な料金プランを用意することが重要です。例えば「週1回コース」「平日昼限定コース」「回数券制」などを導入すれば、ライフスタイルに合わせた利用が可能になり、「通えなかったから損をしている」という不満を軽減できます。また、退会を検討している会員様にも「回数を減らして続ける」という選択肢を提示できるため、完全退会を防ぎ、継続率向上につながります。

3)成果を可視化する仕組み
会員様が「効果を実感できない」と感じる背景には、自分の努力が数値や変化として目に見えにくいことがあります。そこで重要になるのが、成果を可視化する仕組みです。体成分測定による筋肉量や体脂肪率の推移、体型写真によるビフォーアフターの比較などを取り入れると、小さな変化でも確認しやすくなります。数字やグラフで成長を実感できれば「確かに前進している」とモチベーションが高まり、退会防止につながります。

4)パーソナルサポートやグループの活用
初心者や挫折しやすい会員様には、定期的なカウンセリングやパーソナルトレーニング、グループレッスンの活用を促すことでモチベーション維持につながります。

5)コミュニケーションの強化
会員様との関係性を深めるためには、日常的なコミュニケーションが欠かせません。スタッフからの挨拶や声かけはもちろん、トレーニングの進捗を一緒に喜んだり、ちょっとした相談に耳を傾けたりすると、会員様に「ここは自分の居場所だ」と感じてもらうきっかけになります。

また、定期的なカウンセリングやイベントを通じて交流の場を提供すれば、フィットネスクラブへの愛着が増し、通うモチベーションも高まります。

こうした継続施策を効果的に実行するためには、会員様一人ひとりの状況を把握し、適切なタイミングでフォローできる仕組みが欠かせません。弊社のシステムでは、利用状況や体成分データ、コミュニケーション履歴を一元管理し、スタッフの対応漏れ防止や会員様のモチベーション維持をサポートします。主な機能の例についてご紹介いたします。

体成分分析システム「i☆Scanner」で成果を可視化

弊社の体成分分析システム「i☆Scanner」では体成分分析装置と連動して会員様ごとに体成分測定データを履歴管理できます。出力したい測定データを選択してレポート出力できるため、全身の体重、筋肉量、体脂肪率、各部位ごとの筋肉量や脂肪量を見てトレーニングのアドバイスや、体の変化と成長を実感できます。

ジム・フィットネス向け会員管理システム「i☆Member」で会員を知る

ジム・フィットネス向け会員管理システム「i☆Member」のコミュニケーション機能は、会員様とのやり取りを「目標・アドバイス・日常会話・ご意見」の4区分でデータ登録できます。目標設定や進捗確認を記録し、定期的にフォローすることでモチベーション維持に貢献します。

ご意見など対応が必要な内容は重点チェック項目として管理でき、一覧表で進捗を確認しながら対応漏れ防止や会員様満足度向上に活用できます。利用管理機能は、会員様ごとの利用データやコース・時間帯別の利用人数を一覧で出力できます。利用頻度の少ない会員様へのフォローや、利用が少ない時間帯・コースを特定し、新コース設定や割引に活用できます。

まとめ

「フィットネスクラブにおける退会理由と対策 継続施策も解説」と題して、ご紹介してまいりました。フィットネスクラブを退会する理由には、会員様側の事情(時間不足・費用感・効果の実感不足・アクセスや雰囲気の問題)と、フィットネスクラブ側の課題(フォロー不足・施設面の不満・サービスの単調さ・コミュニケーション不足)があります。

しかし、退会は必ずしもネガティブな結果ではありません。退会理由を分析し、改善につなげることはフィットネスクラブにとって大きな成長の機会です。また、会員様にとっても「自分に合った運動スタイルを見つけるきっかけ」となり得ます。

フィットネスクラブは単なる運動施設ではなく、会員様の生活の一部として「習慣化」を支援する存在であるべきです。退会理由を正しく理解し、双方にとってプラスになる改善を積み重ねていくことで、長期的な信頼関係を築き、健康づくりに貢献できるでしょう。

また当サイトでは、フィットネスクラブ・スポーツジム向けトータルソリューション「i☆シリーズ」をわかりやすく説明している資料をご用意しております。

まだ情報収集中レベルで、学びを優先されたい方
「フィットネスクラブ退会防止策ガイド」~新規入会よりも退会防止を強化する秘訣とは?~

システムやクラウドサービス等の具体的な解決策を探している方
「フィットネスクラブ・スポーツジム向けトータルソリューション i☆シリーズ基本ガイドブック」

フィットネスクラブ・スポーツジムを運営するためのポイントが理解できる資料になっています。ぜひ、ダウンロードページより資料をご覧ください。

「導入」関連ブログ