近年のリアル回帰や健康意識の向上により、フィットネスジムに入会する会員が増えてきています。そこで、初心者でも安心して始められるフィットネスジム運営の基本から、持続可能なビジネスモデル構築までをご紹介します。本記事では、フィットネス経営に求められる戦略・立地条件・システムも解説いたします。
初心者でも始められるフィットネス経営
近年、健康志向と運動習慣の見直しにより、フィットネスジムの需要は再び上昇傾向にあります。特にライフスタイルの多様化により小規模・無人型ジムやパーソナルトレーニング専門施設が注目されています。
また、経営に必要なクラウド型の会員管理システムや予約アプリ、顔認証による入退館管理など、ITツールの導入により少人数でも効率的な運営が可能です。費用面に関しても10年前と比べて安価にスタートできます。
集客に関しても昔のようなチラシを配るのではなく、SNSやGoogleマップを活用した集客が一般化しており、地域密着型の戦略が効果を発揮しています。初心者でも、システムと戦略を味方につければ、安定したフィットネス経営が十分に可能です。
フィットネス経営に必要なこと1 戦略
フィットネス経営において最も重要なのが「戦略」です。単に施設を構えるだけでは継続的な集客や収益は見込めません。ここでは戦略に絞って解説します。
ターゲット層を明確にし、会員様のニーズに合ったサービス設計
フィットネス経営では、ターゲット層の明確化が成功の鍵です。初心者、シニア層、アスリートなど、顧客像に応じて設備やプログラム、サポート体制を最適化し、ニーズに合ったサービス設計を行うことが重要です。
たとえば、「初心者だけれど短期間でダイエットを成功させたい」という要望を持つ会員様に対しては、設備を充実させるだけでは不十分です。そこにはスタッフによる丁寧なフォローが不可欠です。極端な話、設備が少なくても、会員様が目標を達成できれば満足度は高まります。
立地条件
戦略の中でも特に重要なのが「立地」です。なぜなら、フィットネスジムまで片道20分以上かかると「今日はやめておこう」と感じる確率が高まるからです。実際、女性を対象としたアンケートでは、フィットネスジムが続かなかった理由の第1位が「通うのが面倒になった」という結果が出ています。また、別の統計では、フィットネスジム入会者の約50%が3か月以内に退会するというデータもあります。
会員管理システムを提供する立場からも、距離が遠い会員ほど退会率が高い傾向にあると感じています。さらに、遠方だと天候などを理由に足が遠のきやすく、モチベーションの低下にもつながります。だからこそ、ターゲット層を意識した立地選びが、継続率や満足度を左右するのです。個人的には、必ずしも幹線道路沿いや賑やかな道沿いである必要はないと考えています。それよりも、「どれだけ通いやすいか」を重視した立地が重要です。
フィットネス経営に必要なこと2 システム選び
戦略が決まれば、それに沿ったシステムを選定することが不可欠です。たとえば「個人経営だからシステムは必要ない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、経理や会員管理、予約対応などの事務作業をすべて一人でこなそうとすると、本来会員様に提供すべきサービスの時間が削られてしまう可能性があります。これは、顧客満足度の低下や継続率の減少につながりかねません。
まずは、戦略に合ったシステムを選びましょう。ここで重要なのは、単に業務を効率化するだけでなく、「いかに会員様に寄り添えるか」という視点です。たとえば、予約のしやすさ、入退館のスムーズさ、トレーニング履歴の共有など、会員様が快適に利用できる仕組みを整えることで、信頼と満足度が高まります。システムは経営者の負担を軽減するだけでなく、会員との関係性を深めるツールでもあるのです。
フィットネス経営に必要なこと3 PDCA活動
3つ目は、運営開始後の対応となります。フィットネス経営においても、PDCA活動はサービス品質の向上と会員様の満足度維持につながります。
・Plan(計画) 会員様のニーズや市場動向を分析し、目標などを立案
・DO(実行) スタッフ教育やイベント運営など、計画に基づいた行動を実行
・Check(評価) 会員数の推移やアンケート結果をもとに施策の効果を検証
・Act(改善) 課題を抽出し、次の計画に反映
戦略やシステムの選定が適切であっても、施設運営の過程で計画通りに進まないケースは少なくありません。人間でも同様で、100%うまくいくことはほぼないと言えるでしょう。だからこそ「改善」が重要です。改善を行うか否かが、運営が成功するカギとなります。そのためにPDCA活動を継続的に実践することが求められるのです。
特に、会員様の声に耳を傾ける姿勢と、現場で起きている小さな変化に気づく力が、改善の質を左右します。スタッフ間での情報共有や振り返りの機会を定期的に設けることで、フィットネスジムの成長につながります。

まとめ
「フィットネス経営をするための戦略、立地条件、PDCAを解説」と題して、ご紹介してまいりました。フィットネスジムを経営するために今回ご紹介した内容以外でも色々作業が必要なのは確かです。
しかし、戦略とシステムを選ぶこと、PDCA活動が行える体制を作ることが一番のスタートなのです。どんな商売でも一番のスタートが失敗すれば最後まで完成したとしても顧客満足につながりません。
まずは戦略を立案・実践し、そのあと戦略にあったシステム選びを丁寧に行いましょう。ここを正しく行った施設で失敗しているところは少ないと私自身感じています。そういった施設はおのずとPDCA活動も正しく行える印象です。フィットネスジムの経営をご検討されている皆様のご参考になれば幸いです。
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