運動すると体は必ず変化します。その変化を、数値やグラフで表すことにより会員様が視覚的に変化を把握できます。また、施設にとっても会員様のサポート材料としてアドバイスやプログラム構築にも役立てられます。今回は、数値・グラフで表すことができる体成分分析装置『インボディ(InBody)』をご紹介しながら、測定方法などを詳細に解説いたします。
インボディ(InBody)の測定方法とは?
インボディとは、体成分分析装置です。私たちの体を構成する基本成分である体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪を定量的に分析してくれます。
まずは、体成分分析によって得られる情報について解説いたします。
人の体は大きく分けて体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪で出来ています。体成分分析は、その数値を分析します。
【体水分】
われわれ人間の体にはたくさんの水分が含まれており、成人で体重の60%が体液と呼ばれる水分でできています。体水分は栄養を運搬したり、老廃物を回収したり、体温を一定に保つなど体にとって重要な働きがあります。体水分率(体重に占める体水分量の割合)は以下の傾向が見られます。
- 女性より男性のほうが高い
- 加齢とともに減少する
- 体脂肪率が高い人は低く、逆に体脂肪率が低い人は高い
【タンパク質】
人間の筋肉や臓器、体内の調整など多岐の機能をもっている栄養素になります。体重の15%~20%を占めています。体水分を除けば半分程度タンパク質で人間の体を生成しています。よくタンパク質=筋肉というイメージがありますが、プロテインなどで過度に体内に摂取しすぎると、内臓疲労や腸内環境の乱れにもつながります。タンパク質は上手に摂取することが大切です。
【ミネラル】
骨や筋肉の元であり、体の調子を整える機能になります。ミネラルは体内で作ることができないため食事などから摂取する必要があるとされています。ミネラル不足になると、体の調子を整えることができず、低体温・肌荒れ・肩こり・体重増加など様々な症状を引き起こす可能性があります。食事から適切な摂取が求められます。
【体脂肪】
体に貯えられた脂肪の総称です。脂肪は悪いイメージが多いですが、エネルギーを貯めておく重要な役割があり、0(ゼロ)になることはありません。ただ、体脂肪が標準よりも多すぎると肥満傾向になり健康にも悪影響を及ぼします。
続いて体成分分析の方法についてです。世の中には多くの方法がありますが簡単・迅速・正確に測定できる方法はインボディが採用するBIA法だけです。BIA(Bioelectrical impedance analysis)法とは、体の導電体としての性質に基づいて、体に微力の電力を流し、電気抵抗を測定することによって筋肉量や体脂肪量等の体重を構成する部分をそれぞれ分けて算出します。インボディは、世界110か国に製品を提供するグローバルブランドであり、医療関係にも数多く提供しているほど信頼が高いものとなっています。
InBody測定データを会員に届けたい方へ
InBodyと連携する体成分分析システム「i☆Scanner」紹介ガイド
インボディの特徴とは?なぜ正確なのか?
体成分分析装置「インボディ」には4つの特徴があります。
① 低周波数と高周波数の交流電流を組み合わせる方法
細胞内水分量・細胞外水分量・全身の体水分量をそれぞれ分けて測定することにより、水分バランスが崩れている高齢者や疾患者などにも正確な水分量や筋肉量を表示できます。
② 部位別直接多周波数測定
右腕・左腕・体幹・右脚・左脚の5つの部位それぞれにインピーダンスを単独で測定することができ、正確に体成分を測定できます。
③ 8点接触型電極
インピーダンスが測定される位置を常に固定させることで、前回と同じ状態で測定でき、変化の把握がより明確にできます。
④ 統計によるデータの補正をしない
BIA法における統計によるデータの補正とは、特定人種で現れる体成分の傾向(性別・年齢など)を算出する公式に改め組み込むことです。インボディでは統計補正を一切使用せず、体成分が算出されます。
これら4つの特徴が、家庭用の体組成計と大きく異なり、医療機関やフィットネスなどあらゆる場所で導入されている理由です。
インボディ測定のよくある質問
質問1)「体の変化を観察するためにはどんな時に測定したらいいの?」
回答1)「時間、温度、姿勢等前回測定と同じ条件で測定することが大変重要です。以下の項目を徹底していただくと、会員様の変化がより正確に把握できます」
- 測定は会員様が運動や何らかの身体活動をする前に行って下さい。運動によって体成分が変化します。
- 食事をされる前に測定して下さい。食事によって体成分が変化します。
- 入浴やシャワーの前に測定して下さい。 体水分量が変化します。
- 測定は普通の室温(20℃~25℃)のもとで行って下さい。例えば室温が下がりすぎると、体が反応し、 体成分が変化します。
- できれば、排尿や排便後に測定して下さい。
- できれば、測定はなるべく午前中に行って下さい。長時間立ち続けると体水分が沢山下肢へ移動します。この変化は時間が経つほど多くなります。
- 同じ時刻頃の測定を定期的に繰り返し、結果を比較して下さい。
質問2)「骨折などで体にボルトを入れている会員様は、正確に測定できる?」
回答2)「実際の筋肉量より多くなる傾向があります。インボディの体成分分析は微力な電気を流して測定するので、体内にボルトが入っていると電気がよく通ってしまうためです。ただ、ボルトは電気を通すスピードはずっと変わらないため、筋肉量が増えた・減ったなどの体の変化を観察することができます」
質問3)「測定結果の中での体型評価はBMIとインボディでは何が違うの?」
回答3)「BMIは体重のみの評価となります。インボディではBMIと測定した体脂肪率の組み合わせで、より実際に近い体型がわかります。例えばよく耳にする隠れ肥満ですが、BMIだと体重のみ評価するため標準となった方が、インボディでは隠れ肥満と評価される場合があります」
まとめ
会員様にとって一番重要なポイントは、会員様の目標を達成することです。目標の例としては、体重を5kg落としたい。筋肉量を1kg増やしたいなどです。そのためには体の変化を感じ取ることが大変重要なのです。今回のインボディ測定ではその変化を視覚的に会員様が確認できます。また、インボディ測定結果から会員様の目標を達成するためにどうすればいいか、施設がアドバイスやプログラム構築ができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
フィットネスクラブ・スポーツジムにおいて、会員様に施設を満足してご利用頂くためにはスタッフからのフォローやサポートが大事ですが、どうフォローするかが施設の課題ではないでしょうか。今回のインボディ測定から、会員様の目標に向かって施設がフォローできる仕組み作りに対して1つのツールとしてインボディ 測定をとらえて頂ければ大変うれしく思います。
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